7月14日


昨日は、日仏間の友好関係の現状を示すかのように、3000人近いお客様を公邸にお迎えしました。7月14日は革命記念日、フランスのナショナル・デーです。しかしながら、フランスを象徴するというよりもは万国共通の概念を思い起こす日でもあります。だからこそ、多くの人がこの日に無関心ではなく、18世紀哲学の概念とは切り離せない存在であるのと同時に、それらを広めるという観点で意義深い日なのです。

これらの概念はまだ終着点に達してはいません。まず、国内の社会ではグローバル化がもたらす経済・社会的な変化によって、自由・平等・博愛の精神が邪険に扱われる傾向にあります。原則を尊重しながら、必要な形で適応して行くのにはイマジネーションと政治的な意志を発揮しなければなりません。国際社会の中では、まだ国連に代表されるイデオロギーまでの道程は遠く、フランスはこの大きな機関の機能を強化したいと考えています。

でも、これらの概念は世界共通の価値観であるという事を忘れてはなりません。それぞれの国の中で、私達はそれらを文化的な習慣を通じて体験しています。例えば、日本では集団に重点を置くのに対して、フランスは個人が中心です。このように異なった出発点であるにもかかわらず、日本もフランスも自由・平等・博愛の意味合いを理解しているのです。


駐日フランス大使
ベルナール・ドゥ・モンフェラン