先端技術における大学交流

Montferrand2005-06-30




今週の月曜日、慶應義塾大学の安西祐一郎塾長に、フランスの教育功労章コマンドール(等級)をお渡ししました(写真)。これは認知科学の大家である安西教授に対するフランスの敬意の証です。教授の研究は機械の知性を高め、人間と機械との関わりをより快適にするためのものです。まずは脳の働きに注目され、そのメカニズムを機械に応用されたそうです。今日では誰もがコンピューターやロボット、そして工業機械と接しています。これはいかに教授の研究が重要であるかを示しています。同時に、慶應義塾大学とフランスの研究所との交流が、いかに有益であるかをも示すものです。今年の後半には慶應とフランスの高等師範学校およびコレージュ・ド・フランスの関係者が中心となってセミナーを開催し、この点について話し合われます。

なお、慶應義塾大学はフランスの最も著名な大学や高等教育機関15校と協定を結び、「日仏共同博士課程」に参加しています。入試時は英語に次いで仏語での志願者が多く、その数は中国語や独語を上まっています。このように、日仏関係の発展に大きく貢献しているのです。それは蘭学、英語そして仏語を学び、1862年にフランスを訪問した創設者である福沢諭吉氏の、世界に開かれた存在でありたいという精神を大切にしているからです。


駐日フランス大使
ベルナール・ド・モンフェラン