アジアの経済情勢は明るい要因

週末に、アジアの将来を考えるというシンポジウムに出席しました。そこでとりわけ日本に関して、悲観的な発言を耳にしました。私は数人の人々と共に、現在アジア地域で展開されている「通常」の競争は、世界経済にとってたいへんにプラスであると主張しました。東南アジアに続く、中国やインドの台頭は経済統合を発展させるものであって、数億人を貧困から救い出したのです。同時に素晴らしいチャンスも提供しています。中国の3,5倍の経済力を持つ日本は、先進国の中で中国・台湾・香港を一括りとした場合に、唯一の貿易黒字国なのですから、存分にメリットを引き出しています。また、自由貿易協定の締結に対する流れも加速がついて来ました。

当然ではありますが、経済統合の発展は政治的な良い環境なくして成立しませんが、後者の促進の重要な足固めである事も忘れてはなりません。もう一つ忘れられないのは、ヨーロッパでは、対話と団結のための構造を作ろうとする目的を持った政治的な行動が、経済成長を強固なものにしたという事です。今日のフランスでは政治統合が非常に激しい政治的な議論へと発展しているのですが、これも避けては通れない道なのでしょう。


駐日フランス大使
ベルナール・ド・モンフェラン