世界最大の投資受入国の一つであるフランス

20年ほど前のフランスは今日の日本に少し似ていたかも知れません。経済活動の中で、増加傾向にあった外国からの投資に憂慮していました。現在では、フランスの態度は全面的に変わりました。むしろ、外国からの資本は経済の競争力を高めるだけでなく、雇用を促進していると確信しています。アメリカや中国に次いで、その年によって多少の変動はあるものの世界第2位ないしは3位の投資受け入れ国になりました。投資家にとって多いに魅力的な国であるという事実、これは経済界の最も明かされることのない機密事項になっているようです。

ですからこそ、外国からの企業誘致やその後のフォローに気を配っています。ここ数日、日本に滞在中だった、大変にダイナミックかつ、有能なフランス対仏投資大使のクララ・ゲマール女史の企業訪問に同行しました。フランスに会社や研究所を設立している日本の大企業の代表者の方々にお目にかからせていただきました。これは柔軟な労働時間の導入、研究機関や企業から派遣される外国人に対する税制上の優遇など、フランスが投資家にとってより魅力的な国になるために政府の取った措置を説明するためでした。同時に改善すべき課題を直接伺い、速やかに解決するという目的もありました。時期を同じくして、ヴァランシエンヌトヨタ自動車を筆頭に30社以上の日本企業が進出を果たし、7000人以上の雇用が確保されたフランス北部からも大きな代表団が来日しました。このように、地方の責任者も日本のパートナーの皆様のご意見を大切にしています。



       駐日フランス大使
    ベルナール・ド・モンフェラン